『カリウム』というミネラルを聞いたことがありますか?名前は知っていてもあまり詳しく知られていないミネラルでしょう。
厚生労働省によって”日本人の栄養摂取基準”というものが定められています。
実はこの基準が2005年度に新たに改正されました。
その中で日本人がこれまで以上に摂るべき四つの栄養素が示されています。
四つの栄養素とは、
・カルシウム
・食物繊維
・DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸
そしてもうひとつが今回注目する
・カリウム
なのです。
このカリウムは、2004年までは日本人は通常の食事で十分に摂ることができているとされてきました。ところが今回の改正によって必要量の基準が見直され大幅に増えたのです。
具体的な量を示します。
※日本人のカリウム摂取基準(一日当り)
| 2004までの基準 |
日本人平均摂取量 |
2005の基準 |
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3500
mg |
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2389
mg |
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2000
mg |
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カルシウム、食物繊維、DHA、EPAは比較的にメジャーな名前でよく知られています。ではカリウムとはどのような働きで、なぜ必要量が増えたのでしょうか?
●脳や心臓を動かすナトリウムとカリウム
人間は体の中でわずかな電気を起こしていることはよく知られています。心電図や脳波を測定することからよくわかりますね。この電気は心臓の拍動や脳の神経伝達に大きくかかわってきます。しかしこの電気がなければ活動を停止してしまうのです。この電気を起こす仕組みのもとがナトリウムとカリウムです。
カリウムは主に細胞の中に存在します。ナトリウムはそれに対して細胞の外側、血液中などに多くあります。
細胞の中と外で、およそ1対1の割合です。
このナトリウムとカリウムが細胞を出たり入ったりすることで電気は生まれます。正しいバランスが保たれていれば脳と心臓は正常に活動することができるのです。
●ナトリウム(塩)を摂りすぎる現代人
私たち現代人は食生活に塩分を摂りすぎる傾向があります。
なぜかといえばすぐわかりますよね。
そうです。塩が入ると食事がとてもおいしいからです。
さらに加工食品などは普通より塩分が必ず多いといえるでしょう。これは製造行程や保存性などイロイロな理由があります。
つまり、食事をおいしくしようという嗜好性と、手軽に食べることができるようにとの利便性の二つの面から塩分摂取量はドンドン増えてしまうんです。
さかのぼって古代の食事を考えると、けっして今のような塩分過多の食事ではなかったのだそうです。
●過剰なナトリウムを排出するカリウム
ナトリウムとカリウムがバランスよく存在することが大切ですが、ナトリウムが多すぎることはわかりました。
ではどうすればよいのでしょうか?
二つのバランスを考えればナトリウムと同じだけカリウムをとれば問題がないように思えますが、そうではありません。
当たり前のようですが、カリウムを増やしてもナトリウムが減るわけではないので、塩分過多による高血圧などの症状は避けられません。
したがって摂りすぎの塩分を控えることはもちろんとても大事なことです。
そこでとてもよい情報をひとつ。
実はカリウムがナトリウムを排出する手助けもしてくれるんです。
少し視点を変えて腎臓の働きを考えてみます。
まず腎臓は、余分なカリウムを排出してくれますが、ナトリウムだけを単独で排出することはできません。しかしカリウムの存在により、ナトリウムとカリウムをまとめて排出することができるんです。
カリウムだけ多いのであればカリウムだけを排出しますが、ナトリウムが多いときはナトリウムとカリウムを同じだけ排出します。
この働きから、カリウムは細胞内に必要な分のほかに、余分なナトリウムを排出するための分も摂らなければならないことになります。
先にあげたカリウムの摂取基準量が増えたのは、実はこういった理由からだったんです。
かんたんにいえば、「塩を減らすのがむずかしいならカリウムをもっと多く摂りなさい」ということなんです。
注意していただきたいのは余分な塩分を減らすことを前提に、カリウムを多く摂取していくということです。カリウムの摂取量が増えれば排出のために腎臓が働くわけで、度を越えれば当然負担がかかります。腎臓疾患をお持ちの方はとくに注意してください。
これらのことを総合的に考えると、ナトリウムとカリウムの摂取量は1対1ではなく、カリウムをかなり多く摂ることによって、結果的に体の中でバランスが保たれていくことになるのです。
カリウムを含む食品として真っ先にあげられるのがバナナです。
スポーツ選手が競技の前や合い間に口にしているのをよくみかけますね。
人間の体にはバナナにして200本分以上ものカリウムがあるんだそうですよ。
そのほかには海藻、野菜、果物、豆類に多く含まれているそうです。
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